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行政の対応 [動物病院]

2008年10月18日13:30-15:00日本テレビの放送番組報道特捜プロジェクトで、多摩センター動物病院院長、鳥吉英伸獣医師の事件が取り上げられた。

前半では被害の実例が紹介されている。被害事例を見れば、動物殺害や詐欺ともいえる行為が複数あったことが明らかであり、農林水産省が業務停止とした根拠である民事訴訟の確定判決にある認定事実「詐欺行為を働き診療報酬を詐取するとともに、罹患動物に対し適切な治療行為を行わないどころか、死に至らしめたものである。」が常態化していることを示している。

さらに後半で行政の対応を取材している。東京都と農林水産省へのインタビューである。
ここでは、「東京都産業労働局動物薬事衛生係鈴木博課長補佐へのインタビュー部分」、「農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課境政人課長へのインタビュー部分」と番組最後の「著作表示部分」の3箇所を引用する。


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時間:3分54秒 ファイルサイズ:4.8MB 画面サイズ:320×240ピクセル フレームレート:10fps
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東京都の対応について
動物病院については、獣医師法獣医療法というものがある。
獣医療法は医療内容について定めたものではなく、設備についての基準を示したものに過ぎない。鈴木課長補佐が実施した検査はこれだけだったということ。
獣医師法にも、あまり多くのことは書かれていない。獣医師でなければ犬や猫などの診療ができないことと、カルテの記載義務があることぐらい。
カルテ(診療簿)に必要な内容は次のとおり、書式は自由。
 一  診療の年月日
 二  診療した動物の種類、性、年令(不明のときは推定年令)、名号、頭羽数及び特徴
 三  診療した動物の所有者又は管理者の氏名又は名称及び住所
 四  病名及び主要症状
 五  りん告
 六  治療方法(処方及び処置)
りん告とは、飼い主などから聴取した病歴、症状、経過等のこと
死亡した動物を検案した場合には検案簿に記載することになる。
 一  検案の年月日
 二  検案した動物の種類、性、年令(不明のときは推定年令)、名号、特徴並びに所有者又は管理者の氏名又は名称及び住所
 三  死亡年月日時(不明のときは推定年月日時)
 四  死亡の場所
 五  死亡の原因
 六  死体の状態
 七  解剖の主要所見
多摩センター動物病院では多くの動物が殺されているはずだ。24時間対応をうたうことで、もはや死亡することが避けられない状態の動物も運び込まれただろうが、死亡率はどうだったのだろうか。統計的に異常な数字だったのではないだろうか。かなり困難なことだとは理解するが、カルテを糸口として、診療内容を精査することもできたはずである。

農林水産省の対応について
インタビューでは行政処分についてのみ扱われているが、それ以前の段階。東京都がおこなった立入検査で適切なアシストをすべきだった。検査の実効性を高める通達を出してくれなかったわけであるから、上級庁としての責任は免れない。
境課長のインタビューについて検討する。
処分内容の業務停止3年は明らかにおかしい。免許を取り消さなければならない。
治療すべきなのに、全く逆のことをして治療費を受け取っている。恒常的に。
役人が前例を引き合いに出すのは、行政の連続性を保つために仕方ない部分はあるが、鳥吉獣医師のような前例があったというのだろうか。前例の無い事件なのだから、前例のない処分になるのが当然である。
監督責任についての質問部分であるが、農林水産省は処分内容を決めていない(あくまでも形式上)ことに注意しなければならない。
免許取り消しや業務停止は、獣医事審議会の意見を聴いておこなうことになっている。
不当な行政処分をおこなわないために、行政庁だけでは決められないようにしてあるのである。
獣医事審議会は獣医師に対し、処分の原因となる事実や予定される処分の内容などを通知して、意見(弁明)聴取した上で処分を決め、農林水産大臣に求めるという手続きになる。
これらを踏まえて、境課長は「現時点で法的に付与されている行政権限については、その手続きを踏まえた上で対応したと思っている。」と言っているのである。はい、獣医事審議会が求めたとおりの処分をしましたよ。
獣医事審議会に資料を提示するのは役人のはず。審議委員の重鎮にそんなことをさせるわけは無い。
処分内容について、水面下で交渉し、処分内容の合意点を探ったはずだし、おそらく審議会でも助言するだろう。
法的にはおそらく正しく執行しているのだろうが、内容は正しくない。
農林水産省は私たちの方ではなく、どこか別の方を向いている。

著作の表示部分について
引用したからにはついでに番組最後の「製作著作 日テレ55」も、と思って付けたが、井田由美解説委員の最後の一言は、「期待しているんです、公務員という人たちに、私たちは」。
全く同感である。

業務停止処分のころの放送
鳥吉獣医師に業務停止処分をおこなったころの別の番組でも、農水省境課長へのインタビューが放送されていた。
2008年6月10日、テレビ朝日のスーパーモーニングである。制作著作 tv asahi

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時間:36秒 ファイルサイズ:0.8MB 画面サイズ:320×240ピクセル フレームレート:10fps

インタビューのすべてが放送されているわけではないだろうが、特捜報道プロジェクトと比べ、非常におとなしい内容だった。
「業務停止にしました。」ただ、それだけで、妥当性についての質問は無い。
当時の彼ら、そして私たちは、3年という有期の処分でも喜んでいたのは事実だ。
不満は抱いていたが。

最初の民事訴訟のころの放送
2005年6月1日の日本テレビの放送、きょうの出来事では、社団法人日本獣医師会大森伸男理事と東京都産業労働局農林水産部獣医事担当芳野正徳係長への取材をしていた。

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時間:59秒 ファイルサイズ:1.2MB 画面サイズ:320×240ピクセル フレームレート:10fps

お門違いの人へのインタビューであった。
獣医師会は農水省に協力して活動することもあるが、単なる業界団体にすぎず、鳥吉獣医師は会員でもない。 「ペット医療トラブルに対し、一般的にはどう対処しているのか」と言っているから、テレビに出たくなかったのかも。
東京都も免許については当事者ではなく、インタビューも法律に詳しい人が相談に乗ったというスタンスだった。
番組制作に携わった人が同じかどうかはわからないし、状況もまったく違うのだが、日本テレビは3年間で「取材してきました、放送します。」から「それでも業務停止3年が妥当だと?」へと大きく変わった。

テレビ朝日も、日本テレビも、鳥吉獣医師の事件には以前から関心を寄せてくれている。
11月14日に判決が出る民事裁判、年明け早々には確定するであろう刑事裁判などのタイミングで、業務停止を超える処分を要求する番組を放送していただきたい。


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トトロ

こんにちは、初めまして。
私のブログにトラックバック、ありがとうございました。
私も、こんな獣医は、許せません。
もぐ。さんを応援します。
これからも、よろしくお願いします。
私のブログから、リンクさせて下さい。
by トトロ (2008-10-30 14:41) 

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